病気を持ち込ませない!!熱帯魚のトリートメントの方法と期間
水槽に見られる症状 | 害虫の名前 |
---|---|
知らない貝がいる | スネール |
白いイソギンチャクみたいのがいる | ヒドラ |
細長い茶色の何かがいる | プラナリア |
魚の体表に白い糸がある | イカリムシ |
魚の体表にキスゴムみたいなものがある | ウオジラミ(チョウ) |
ガラスや水草に半透明の白い点がある | カワコザラガイ |
ゲジゲジのような足のいっぱいある虫がいる | ミズゲジ |
クネクネした白い糸みたいなのがいる | ミズミミズ |
10分
水槽の中に見覚えのない貝や変な虫、細長い何かが泳いでいる!?
実はこれ、アクアリウムでよくあるトラブルの1つ害虫の発生です。
見た目はもちろんですが、種類によっては熱帯魚や水草に悪い影響を及ぼします。
この記事では水槽に発生する貝や虫などを8種類を詳しくご紹介します。
水槽に見られる症状 | 害虫の名前 |
---|---|
知らない貝がいる | スネール |
白いイソギンチャクみたいのがいる | ヒドラ |
細長い茶色の何かがいる | プラナリア |
魚の体表に白い糸がある | イカリムシ |
魚の体表にキスゴムみたいなものがある | ウオジラミ(チョウ) |
ガラスや水草に半透明の白い点がある | カワコザラガイ |
ゲジゲジのような足のいっぱいある虫がいる | ミズゲジ |
クネクネした白い糸みたいなのがいる | ミズミミズ |
これらの貝や虫を放っておくとあとで駆除するのが大変。
水槽の害虫は見つけたらすぐ駆除する事と、持ち込みがほとんどなので、魚や水草を導入する際のひと手間がとても大切です。
あなたの水槽にこれらの害虫を発見した場合の対策や駆除方法、発生させない為の予防法もご紹介しますよ。
それではいってみましょう。
<広告>
水槽をよく見るとなんか知らない貝や虫、細長い何かが泳いでいる!?
これがアクアリウムのトラブルの1つ、害虫の発生。
私の水槽にもなんか小さい貝がいっぱいいたよ!!
でも、この貝や虫ってどこから来るんだろ?
知らない間に持ち込んでいる事がほとんどなんだよ!!
実は害虫の多くは、水草を導入する時などに持ち込んでいる事がほとんどです。
水草に貝や虫、その卵がついていて、それを正しく処理せず、水槽の中に入れてしまった事が原因です。
さらに熱帯魚を導入するときに新しく導入する魚に虫や卵がついていて、その熱帯魚を水槽に入れてしまった場合も起こります。
水槽に害虫が発生してしまうと、駆除するのにはとても手間がかかります。
もし水槽に害虫が発生しまったら、数が増える前に素早く対策・駆除する事が大切です。
水槽に発生する害虫にはどのようなものがいるのでしょうか?
その種類と対策・駆除方法について詳しくご紹介します。
スネールはラノアライガイ、サカマキガイなどの貝類の事です。
水槽に導入したわけではない自然に発生したこれらの巻貝全般の事を指します。
新しく導入した水草などについていて、水槽に持ち込んでしまった場合がほとんどです。
スネールが発生したからといって、即害があるわけではありません。
巻貝なので魚達の餌の食べ残しや死骸、コケなどを食べてくれるというメリットもありますが、水草を食べるというデメリットもあります。
スネールは放っておくと爆発的に増殖するので、数が増えると駆除が大変です。
スネールを見つけたら早めに駆除しておいた方が無難です。
駆除するの大変だったんだよ!!毎日見つけては手で取って駆除したよ!!
増えてしまったら大変なんだよね!!手で取らなくても、取ってもらうっていう手もあるよ!!
スネールを駆除する方法はいくつかあります。
スネールの駆除に最もオススメなのが、スネールイーターと呼ばれる生き物を水槽に入れるという方法です。
トーマシーやアベニーパファーやスネールキラーが代表的で、スネールを食べてくれるので確実に数を減らす事が出来ます。
道具を使って手で取る方法や薬剤を使用して取る方法などがあります。
数が多いととにかく取るのが大変です。
薬剤を使うのも他の熱帯魚や水草に影響が出るというデメリットもあるので、あまりオススメできません。
その為、スネールイーターを入れるのがおすすめです。
ヒドラは白色で触手を持つ体長1mmぐらいのイソギンチャクのような生物です。
ヒドラはクラゲの仲間で強力な再生能力を持ち、触手が何倍にも伸びて毒針でミジンコを麻痺させて食べています。
新しく導入した水草などについていて、水槽に持ち込んでしまった場合がほとんどです。
ガラス面に白い紐のようなものが付いていて動いていると思ったら、大繁殖している場合があります。
生体に害はないと言われていますが、ブラインシュリンプや稚エビ、稚魚などは捕食されてしまいます。
ヒドラの駆除でオススメなのは塩分濃度は0.5~0.6%の塩浴です。
塩分の濃度は結構重要で、間違えると増殖を加速させてしまう事になります。
グラミーを入れるというのも1つの手かもしれません。
積極的に食べるわけではありませんが、多少効果はあります。
手で取る事も出来ますがオススメしません。
強力な再生能力を持っている為、手で取ると再発生してしまう事が多いです。
プラナリアは茶色いナメクジやヒルのような生き物です。
水槽の中を細長い茶色の何かがガラス面を這っていたり、水中を浮遊していたりしたら、それはこのプラナリア。
プラナリアは無農薬の水草などが水槽への進入経路です。
再生能力がとても高く、体がちぎれるとちぎれた体それぞれが1匹のプラナリアとして再生する為とても厄介な害虫。
熱帯魚やエビなどを襲って食べる事はありませんが、数が増えすぎると脱皮したてのエビや弱った熱帯魚を捕食します。
それより厄介なのが動物性の餌を食べる為、餌を独占してしまう事もあります。
プラナリアの駆除には駆除薬を使うのがオススメです。
駆除薬はいくつかありますが、通販などで人気の高いプラナリアZEROがオススメです。
天然ヤシ成分を利用した駆除薬なので、水草やエビにもそのまま使用する事が出来ます。
手で駆除する方法もあります。
この場合は餌に集まる習性を利用して、集めて駆除してしまう方が効率的に駆除出来ます。
小さな容器にプラナリアが通れるぐらいの穴を開けて、その中に餌をセットします。
プラナリアが群がってきたところで、容器ごと取り出してしまえば大量に駆除できるのでオススメです。
イカリムシは1mm~1cmぐらいの淡水魚に寄生する寄生虫です。
魚に白い糸のようなものがついていたら、イカリムシが寄生している可能性が高いです。
イカリの形をした頭部を魚の体表に差し込んで生活をします。
寄生された魚はその部位が充血し、体力も減らしていくので病気にかかりやすくなります。
イカリムシは生体に影響を与えるので、見つけたら早めに駆除するようにしましょう。
イカリムシは魚の追加や新規導入など外部からの持ち込みによるものです。
ある程度大きさのある熱帯魚ならイカリムシをピンセットで取って駆除します。
魚に寄生しているのが確認できる場合、既に水槽の中には幼虫がたくさんいる状態なので薬剤による駆除がオススメです。
イカリムシについては病気のカテゴリーで詳しくご紹介していますので、そちらを参考にしてみてください。
ウオジラミ(チョウ)3~6mmぐらいの淡水魚に寄生する寄生虫です。
魚の体の表面にとても小さなキスゴムのような茶色いまたは半透明の点が見られる場合、ウオジラミが寄生している可能性が高いです。
ウオジラミは魚の体表や各ヒレに寄生し、鋭い口で血を吸います。、寄生された魚は体力を奪われ、数が増えると衰弱死してしまいます。
ウオジラミは生体に影響を与え、最悪命を奪ってしまうので、見つけたら早めに駆除するようにしましょう。
ウオジラミは魚の追加や新規導入など外部からの持ち込みによるものです。
ある程度大きさのある熱帯魚ならイカリムシをピンセットで取って駆除します。
しかし、ウオジラミのメスは4日おきに産卵し、1回の産卵で数十から数百、多いときには2000個もの卵を産む為、薬剤による駆除がオススメです。
ウオジラミについても病気のカテゴリーで詳しくご紹介していますので、そちらを参考にしてみてください。
カワコザラガイは大きさが2~3mmぐらいで白または半透明の小さな貝で、この大きさからほとんど成長しません。
ガラス面や水草の表面に付着している事が多いのですが、小さい為とても見つけにくい繁殖力がとても高いです。
硬度の高い水槽で繁殖しやすい傾向がある為、硬度の低い水槽では繁殖スピードが遅くなります。
水草を食べるのですが、小さい為目立った食害はありません。
見た目が悪いので駆除した方が良いでしょう。
水槽に新規導入した水草についてくる事がほとんどです。
カワコザラガイの駆除でオススメなのは、水質の変化による駆除です。
弱酸性までphを下げてあげるとカワコザラガイは殻が溶けていきます。
これはあくまでも他の生体が弱酸性の水質についていける事が絶対条件ですが、簡単に駆除できるのでオススメです。
殻は半透明でかなりもろいので、手でつぶす事が出来ます。
ガラス面に大量に付着している場合はスポンジなどで取る事が出来ます。
小型グラミーが食べてくれるとか、オトシンクルスやプレコが削ぎ取って食べるとか言われますが、定かではありません。
名前だけでも嫌なイメージがありますが、ゲジゲジのようなたくさん足のある甲殻類の一種で、ミズムシと呼ばれる事もあります。
魚に捕食されてしまう事が多いので、特に被害はありません。
しかし、天敵のいないエビ水槽などでは増えてしまう事があります。
その見た目からして増えると嫌ですよね。
ミズゲジは新規導入した水草についてくる事がほとんどです。
駆除方法はとても簡単で魚を入れてあげれば駆除できます。
エビ水槽で増える事が多い為、エビだけで飼育したいという方は、一度エビを他の水槽に移して魚を入れてあげれば、駆除できます。
ミズゲジが大量発生する=栄養が豊富な水槽という事です。
水槽内の栄養が豊富だとコケの発生原因にもなるので、底床などを掃除しましょう。
ミズミミズはクネクネした白い糸くずのような生き物です。
ミズミミズというのはかなりざっくりとした言い方で、実は種類がとてもたくさんいます。
淡水域に多いのですが、実際に海水域や汽水域に生息している種類もいます。
クネクネとして気味悪いですが、害はありません。
ミズミミズですが、実は底床を良質なものにしてくれたり、ろ過細菌の分解効率を高めてくれたりなどメリットもあります。
ミズミミズが発生する原因は水質が悪化してきている事がほとんどです。
駆除方法は簡単で生き餌を好む魚を入れてあげれば駆除出来ます。
実際熱帯魚の目の前にミズミミズがいると喜んで食べてくれます。
塩分濃度0.5%の塩浴も有効です。
ミズミミズを駆除する事は簡単なのですが、それよりも問題なのは水質が悪化しているという事です。
ミズミミズが増えてきた=水質が悪化してきているというバロメーターにもなります。
ろ過フィルターのろ過能力、水草の量や種類、生体の数、餌のやり方などを見直し水槽の環境の改善してください。
一度水槽に害虫が発生してしまったら、完全に駆除するというのは、実際問題とても困難な作業です。
害虫達が水槽に侵入する経路は新しく導入した水草や魚がほとんどだという事が分かると思います。
つまり、害虫を発生させない為には、水草や熱帯魚を導入する時にひと手間かける事が大切になってきます。
まず、水草をしっかり水道水で洗ってください。
葉っぱや根っこなどを傷つけないように、優しく丁寧に洗います。
水道水にはカルキが含まれている為、殺菌作用があります。
水草をよく洗ったら、卵や虫が付いていないか目でしっかり見てください。
付いているようなら除去しましょう。
これだけじゃ心配という方は、熱湯消毒や薬剤を使った消毒を行ってください。
熱湯消毒の場合は、長時間熱湯につけないように手早く行ってください。
薬剤の場合は『水草その前に・・・』という商品がオススメです。
まずは購入する前に熱帯魚をよく観察してください。
イカリムシ症やウオジラミ症などは肉眼でも確認出来る事が多いです。
病気にかかっている事が分かるような魚は購入しないようにしましょう。
熱帯魚を導入する際はトリートメントを行うようにしましょう。
トリートメント中は熱帯魚をよく観察し、もし害虫がいるようなら、薬などを使ってこの段階で駆除してください。
トリートメントってなに?という方は他の記事で詳しく解説していますので、読んでみてください。
ちょっとした事なんだけど、意外と重要なんだよね!!
いかがでしたか?
水槽の害虫は発生してしまった場合は、気付いた時点で素早く駆除する事が大切です。
数が増えてからでは駆除するのがもっと大変になります。
水槽に発生する害虫を8種類ご紹介しましたが、ほとんどが水槽外からの持ち込みが原因で発生します。
つまり、持ち込みを阻止する事が出来れば、害虫は発生しにくいという事になりますよね。
その為に水草や熱帯世の導入時に害虫を持ち込まない為のひと手間かけましょう。
面倒かもしれませんが、発生して数が増えてから駆除する方がもっと面倒ですよ。
もし、発生してしまった場合はすぐ対策・駆除を行いましょう。