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アクアリウムの水質チェックと調整方法

6分

アクアリウムの水質チェックと調整方法

水槽の水質ってなに?水質管理ってなに?

よく聞く言葉だけど、分からない、そんな方は特に必見です。

水槽の水質とは何か、アクアリウムにおける水質のチェック方法や調整方法をご紹介します。

読んで頂ければ、誰でも水質について理解出来るようになります。

どうぞ、ご覧ください。

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そもそも水質ってなに?

そもそも水質ってなに?

そもそも水質とは何なのでしょうか?

水質とはその時の通り『水の性質』の事です。

一般的には水の中に何が溶け込んでいるかという事なんですが、水の中で暮らす生物にとってはとても重要な事なんです。

水槽の水というのは、一見同じ水に見えても、水質が結構違ったりする事があるんです。

いくつかの指標で水の性質を判断するのですが、アクアリウムでは、水の性質を数値化して考えます。

なぜ水質を管理しないといけないの?

水槽の中で暮らす魚達や水草、サンゴなどは飼育に適した水質というものがあります

同じ水に見えても実は熱帯魚達が暮らしにくい状態だったり、最悪phショックや病気などで死んでしまったりします。

つまり、水質は熱帯魚達の命に関わる問題なので、水槽の絶対的支配者であるあなたがしっかり管理してあげないといけないんですね。

水質を定期的にチェックしてあげて、熱帯魚達が生活しやすい環境にしてあげる事が大切です。

水質を表す指標の数値を見て、状況に応じて調整してあげる事を水質管理と言います。

水の状態を表す指標

水の状態を表す指標

それでは水槽の水質でよく出てくる指標についてご紹介します。

ちょっと科学的で難しい話になりますが勉強していきましょう。

塩素(Cl)

水道水には法律上殺菌の目的で塩素が含まれています。

この塩素は小さな魚達にとって猛毒です。

水槽の水は水道の水をカルキ抜きをして使うと思います。

しかし、塩素がちゃんと中和出来ていないと当然ですが、熱帯魚達は弱ってしまいますし、最悪死んでしまいます。

測定の方法…測定試薬や測定器を使う。
調整の方法…カルキ抜きを入れたりして調整するetc...

水素イオン指数(pH)

熱帯魚を飼育するうえで最もよく耳にするのがpHです。

ペーハーと呼ばれたり、ピーエイチと呼ばれたりします。

学校の授業なんかでも出てきたのではないでしょうか?

酸性とかアルカリ性とかのお話です。

水溶液の性質を表す指標で、水溶液中に溶けている水素イオン(H+)の量を表したものです。

pH1~pH14までの数字で表します。

pH7が中性でそれ以下が酸性、それ以上がアルカリ性になります。

生体の適したpH帯があり、それを外れるとストレスとなり、免疫力や食欲低下をまねき、病気にかかりやすくなります

測定の方法…測定試薬やデジタルペーハーメーターを使う。
調整の方法…薬品を用いて調整するetc...

これはとても重要な指標なので、別記事で深堀していますので、読んでみてください。

炭酸塩硬度(KH)

水中に含まれる炭酸塩(HCO3-)の量を表す指標です。

特にサンゴを飼育する場合にはとても重要な指標です。

phと密接な関係にあり、この数値が高ければ高いほど、phは変化しにくくになります

サンゴなどはKHの消費が激しく、KHは下がっていく傾向にあるので注意が必要です。

KHが低いとpHは急変しますし、高いとpHがなかなか変化せず、調整したい時に手こずる事になります。

熱帯魚を飼育する水槽の場合はKHは 1~5ぐらいの範囲、水草水槽の場合は3前後がベストです。

測定の方法…測定試薬を使う。
調整の方法…市販のカリウム添加剤を用いて調整するetc...

総硬度(GH)

水中に含まれるカルシウムイオン(Ca2+)とマグネシウムイオン(Mg2+)の量を表した指標です。

石組みのレイアウトや砂利などの底床を使っている場合、GHは高くなりがちです。

GHが高いと黒ひげゴケの発生要因になるので、注意が必要になってくる指標でもあります。

この値が高い水を硬水、低い水を軟水と呼び、日本の水道水は軟水です。

一部の環境に棲む魚以外は多くの種類が軟水の水を好みます。

GH1~3ぐらいの範囲がベストです。

測定の方法…測定試薬を使う。
調整の方法…底床によって調整するetc...

水の汚れ具合を表す指標

水の汚れを示す指標

ここまでは水質を知る為の指標をご紹介しましたが、ここからは水の汚れを知る為の目安になる指標をご紹介します。

これは生物ろ過の過程で発生する物質をチェックすることで汚れ具合を知る事が出来ます。

アンモニア(NH/NH+

生物ろ過の初期段階で発生します。

アンモニアは熱帯魚達にとってとても有害です。

その為、少しでも検出されるととても危険で、熱帯魚がアンモニア中毒になると復活は難しくなります。

水槽の立ち上げ時によく検出され、原因としてはろ過を担うバクテリアの不足が考えられます。

もし検出された場合は、水換えとフィルターの掃除を行ってください

測定の方法…測定試薬やアンモニアアラートを使う。
調整の方法…ろ過も含めた管理の見直しetc...

亜硝酸塩(NO-

生物ろ過の第2段階で発生します。

熱帯魚達にとって有害なので、0mg/lがベストです。

この値が高いとろ過がうまくいっていない可能性があります

0.8mg/l以上の場合は危険なので、フィルターの掃除や水換えを行ってください

測定の方法…測定試薬を使う。
調整の方法…ろ過、生体の数、餌やりの見直しetc...

硝酸塩(NO-

生物ろ過の最終段階で発生します。

それほど有害ではありませんが、大量に蓄積すれば有害です

この硝酸塩が検出されるのは正常な事で、ろ過バクテリアが頑張って水を綺麗にしてくれている証拠になります。

水草水槽の場合、バランスがうまく取れているとほとんど検出されない事があります。

水換えを行う目安になる指標です。

0~25mg/lがベストです

測定の方法…測定試薬を使う。
調整の方法…水換えをするetc...

まとめ

いかがでしたか?

水槽の水質というのは、熱帯魚達にとって命に関わるとても大きな要素になります。

その為、熱帯魚達が棲みやすい環境を作る為にも、水質のチェックと管理は重要です

今回は主な項目を7つご紹介しました。

ご紹介したのは主な指標なので、他にもいろいろあります。

いろいろ検査してみても面白いかもしれませんね。

水質を定期的にチェックして調整してあげる事で熱帯魚達の寿命を延ばす事が出来、水草の成長も早くなります。

とても重要な項目なので、定期的なチェックを怠らないようにしましょう。

最近ではいろんな項目を一度にチェック出来るようなとても便利な商品も販売されていますので、ぜひ使ってみてください。

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