知ってる!?【熱帯魚の水合わせ】その方法や時間、点滴法とは?
貝も飼育出来るんだね!!
コケが大好きな掃除屋さん
アクアリウムといえば、熱帯魚やエビを飼育する事を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
実はアクアリウムで飼育する生体には貝もいます。
貝も飼育出来るんだね!!
実際に飼育してみるとけっこう面白いよ!!普通は見れない角度から見る事が出来るからね!!
今回ご紹介するのは、アクアリウムで飼育する貝で最もポピュラーな『石巻貝』。
コケが大好なので、水槽のコケ対策としても優秀なお掃除屋さんなんですよ。
そんな石巻貝の飼育について特徴・飼育のポイント・繁殖などご紹介します。
それでは行ってみましょう。
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学名:Clithon retropictus
分類:アマオブネガイ科イシマキガイ属
石巻貝は全体的に茶褐色で半球形の殻を持つ小さな貝です。
石巻貝は幼生期は汽水域で過ごし、大人になると淡水域に生活の場を移動する両側回遊型。
大人になると淡水域のカルシウムイオンが不足した環境での生活になる為、殻の上の部分が削れて白くはがれてしまいます。
夜行性で元気だと触覚を出して動き回ります。
アクアリウム界では特にガラス面のコケ対策として導入される事が多い貝になります。
ガラス面だけではなく石などの生えたコケなどを歯舌(しぜつ)で削り取って食べてくれます。
ちなみに歯舌とは軟体動物の多くが口の中に持っている硬い舌のようなものです。
飼育していると口から歯のようなものが動いているのが見えるよ!!
普通はなかなか見れない光景だから最初は見入ってしまうかも!?
故郷は日本の西太平洋沿岸部や台湾などです。
値段は1匹100円ぐらいです。
とてもお手頃なので、水槽のコケ対策としてよく購入されます。
体長は2~3cmぐらいになります。
性格はのんびりマイペースという感じです。
大型の熱帯魚や貝を食べるような熱帯魚でなければ混泳は可能です。
大型の熱帯魚の場合は食べなくても口の中に入れてみたりします。
ある程度の大きさがあれば、貝を食べる熱帯魚でも小さいアベニーパファーやトーマシーなどの口の小さい熱帯魚は混泳可能です。
これは私の経験からですが、ゴールデンハニードワーフグラミーと一緒の水槽はちょっと注意した方が良いかもしれません。
ひっくり返ってしまった石巻貝を口を使って貝殻から出し食べていました。
好む水温:10~28℃前後
好む水質:弱酸性~アルカリ性
日本にも生息している為、氷が張ってしまうような温度でない限り大丈夫です。
ヒーターを設置しているとヒーターに直接張り付いて火傷してしまう事があるので、カバーを付けた方が良いでしょう。
水質も適応範囲が広いので、基本的に気にしなくても大丈夫です。
ただ、水質が合わなかったり、水質悪化で酸性に傾き過ぎると殻にこもって出てこなかったり、砂の中に潜ってしまいます。
そのようなサインが出てきたら、水換えをしてあげましょう。
ただ、急激な水質の変化には弱いので、熱帯魚同様導入する時は水合わせを行ってください。
飼育難易度 ★☆☆☆☆
飼育はとても簡単で、導入したら何もしなくても問題ありません。
餌も特に与える必要はありません。
寿命は2~3年ぐらいです。
自然界では12年ぐらい生きるのですが、水槽飼育下では2~3年ぐらいと言われています。
病気も気にする事はありませんが、ひっくり返った場合自分で起きる事が出来ずに死んでしまう事がある為、ひっくり返っている場合は起こしてあげてください。
実際に飼育してみると死んだらどうなるんだろう?と思う事があると思います。
貝殻の中にいるので、死んでいるか生きているのか判断が難しいですよね?
ずっと動かなくてもガラスや壁にくっついているのであれば、生きています。
ただ底にいて全く動かない場合は判断に困りますよね?
この場合2~3日様子を見ましょう。
2~3日経っても全く動いていないようなら、死んでいる可能性が高いです。
死んでしまったら腐敗して水質を悪化させる可能性があるので、速やかに水槽から出しましょう。
全然動かないけど生きているか死んでいるかわからない場合、別の飼育容器に移して様子をみても良いかもしれません。
貝って水槽にどれぐらいが入れるのが適正なのかよくわかりませんよね?
石巻貝の適正な匹数は水槽の飼育環境やコケの発生具合で変わると思います。
これに関してはいろいろ調べてみましたが、これっという明確な答えは見つかりませんでした。
私も石巻貝はコケ対策としてよく導入しますので、私の考えをお話したいと思います。
私の水量10リットルに対して1匹ぐらいが目安という風に考えています。
一般的な60cm水槽なら水量は約60リットルなので、5~7匹ぐらいかなと思います。
コケの発生が多ければ、7匹ですし、少なければ5匹にするという感じです。
石巻貝は基本的に水槽飼育下では増える事はないので、多めに入れても良いかもしれません。
あくまでも私の見解なのですが、参考にして頂けたら幸いです。
石巻貝は繁殖がとても難しいです。
オスとメスの見分けも困難です。
繁殖が難しい理由として両側回遊型である点があります。
稚貝を育成するには汽水域と豊富なプランクトンの用意が必要です。
ちなみに汽水とは川からの淡水と海からの海水が混ざっている中間的な塩分濃度の水になります。
水槽のような限られた空間では餌を十分に確保する事が難しいですし、稚貝は魚達の格好の餌になってしまうので、繁殖が非常に難しいです。
もし、繁殖を狙うのであれば、隔離して専用の環境を作り、新鮮なプランクトンの豊富な餌を与える必要があります。
石巻貝は安価なので、繁殖を狙わず水槽のタンクメイトとして飼育する方が良いと思います。
石巻貝は繁殖がすごく難しい事で知られていますが、卵は産みます。
有精卵だった場合は淡水の環境でも卵が孵化するのですが、稚貝は生き延びる事は出来ず死んでしまいます。
石巻貝の卵は小さな米粒ような卵で白い色をしています。
石巻貝はガラスや石、レイアウトなどにいっぱい産み付ける為、水槽の美観を損ねます。
石巻貝の飼育で唯一の問題が、この卵です。
石巻貝の卵を食べてくれるような便利な生体がいない為、人の手で取るしかありません。
スクレーパーなどで取り除くようにしましょう。
取り除かなければ、そのまま残り続けるので、どんどん増えていく事になります。
石巻貝は水の硬度が高いと頻繁に卵を産む為、水の硬度を低く保てば産卵回数を減らす事が出来るのですが、初心者の方には少し難しいかもしれません。
石巻貝はひっくり返ってしまうと自分で起きれず死んでしまうので、起こしてあげましょう。
日頃から水槽をよく観察して、ひっくり返っている石巻貝がいないか確認するようにしましょう。
発見が遅れてしまうと死んでしまう事になります。
石巻貝は餌を与える必要もなく、導入したらほったらかしで大丈夫ですが、唯一厄介なのが卵です。
けっこう頻繁に卵を産むので、見つけたらスクレーパーなどで取り除きましょう。
そのまま放っておいても残り続けるだけですし、頻繁に卵を産むのでどんどん増えます。
食べてくれる便利な生体もいないので、根気強く取り除くようにしましょう。
いかがでしたか?
今回は石巻貝についてご紹介しました。
繁殖はしませんが、水槽のコケを食べてくれるとても便利な掃除屋さんです。
導入する時は熱帯魚同様に水合わせをして導入してください。
餌も特に準備する必要はないですし、導入したらほったらかしでも大丈夫です。
唯一厄介なのが卵の問題で、とにかく頻繁に産み付けるうえに卵を食べてくれる生体もいません。
水槽に白い粒粒を見つけたらスクレーパーなどで取るようにしましょう。
水槽に入れる場合は10リットルに1匹ぐらいが良いと思います。
特にガラスに付いたコケを取ってくれる便利な掃除屋さんで安価で手に入れられる石巻貝。
ぜひ、挑戦してみてください。