【熱帯魚の薬浴】失敗しない!薬浴のやり方&戻し方
発症したら死んでしまうなんて・・・怖すぎる!!
10分
ネオンテトラやカージナルテトラなど小型カラシン科の熱帯魚や小型の熱帯魚に多く病気『ネオン病』。
体の体表の一部が白くなる病気で、感染力もとても強く、発症したらほぼ死んでしまう恐ろしい病気です。
発症したら死んでしまうなんて・・・怖すぎる!!
熱帯魚がネオン病になるとどうなるのか?具体的な症状や治療法や原因、さらに予防する方法をご紹介します。
ネオン病は感染力・致死率ともに高く治療が難しいので、治療としてはまずは被害を最小限にする事に力を入れた方が良いです。
しかし、実は違う病気という事も多いので、ダメ元でも見つけたらすぐに薬浴での治療を開始する事も大切です。
ネオン病にかかるのは小型カラシンだけなのか?水槽はリセットした方が良いのか?などについても解説しますよ。
それではいってみましょう。
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ネオン病とはネオンテトラやカージナルテトラなどによく見られる病気で、最も厄介で不治の病と恐れられています。
ネオンテトラやカージナルテトラなど小型カラシンが発症する病気で、発病する事がない魚もいっぱいいます。
感染する魚は1匹感染すると他の生体もほぼ100%感染が避けられないと言われるほどの驚異の感染力があります。
1匹感染すると数日間という短期間で水槽の中の感染する魚が全滅という事も珍しくありません。
ネオン病になるとどうなるのでしょうか?
具体的な症状について解説します。
体表の一部がわずかに白っぽくなり、群れから離れて泳いだりします。
特にこの病気にかかりやすい小型カラシンの仲間は群れで泳ぐ習性の魚が多いです。
もし群れから離れて泳いでいる魚がいるようならネオン病もしくは他の病気を疑ってください。
この段階ならまだ助かる可能性は高いです。
すぐに症状のある魚を隔離して治療を開始しましょう。
体の一部に白い部分が見られるようになります。
ネオン病にかかりやすいネオンテトラやカージナルテトラは色が抜けて白くなっているのがわかりやすいと思います。
この症状が見られたら、ネオン病の可能性が高いですし、他の個体にも蔓延している可能性が高いです。
すぐに症状のある魚を隔離・治療を開始し、他の個体の様子もよく観察するようにしてください。
白い部分が拡大し、出血斑が見られる場合もあります。
症状が進行すると病巣である筋肉組織や内臓組織が死滅して腐敗していく為、白い病巣が段々広がってきます。
体のツヤがなくなり、徐々に痩せていき、背中や腹部から出血が見られ、ヒレが溶けてしまう事もあります。
この段階になると助ける事は難しく 熱帯魚は衰弱して息を引き取ります。
ネオン病は致死率も感染力もとても高い病気で数日で水槽内の個体が全滅する事も珍しくありません。
厄介な事に体内に症状が現れている場合、表面には症状が現れず、そのまま死んでしまう事もあります。
えっ!?ヤバすぎる!!
ネオン病は細菌が魚の体の奥で繁殖して筋肉や内蔵を壊死させてしまうので、薬も届きにくく、治療がとても困難です。
早期発見・早期治療できれば完治も可能ですが、治療より前に取るべき対策があります。
ネオン病を発症した場合、まずとるべき対策は治療ではなく、被害を最小限に抑える努力です。
被害を最小限に抑える努力?
まずは被害を最小限に抑える為に発症している魚を隔離してください。
ネオン病は感染力がとても高く、致死率も高い病気なので、最悪水槽の魚が全滅する場合も十分あり得ます。
ネオン病にかかる魚はいつも群れで泳いでいる魚が多いので、群れから離れて泳いでいる魚や餌を食べない魚がいれば、怪しいです。
ネオン病もしくは他の病気の可能性が高いので、とりあえず隔離して様子を見た方が良いと思います。
隔離すると同時に水槽の水換えやフィルターの掃除・見直しなどの環境の改善に努めてください。
実はネオン病は細菌は筋肉内に繁殖してる為、薬の成分が細菌に届きにくく、治療は困難です。
筋肉や内臓が壊死してしまう病気なので、完治する事は極めて稀ですが、ダメ元でも治療を行うようにしましょう。
ネオン病の治療は薬浴で行っていきます。
薬浴をする場合、使用する薬はグリーンFゴールドやエルバージュ、観パラDなどが効果的です。
ネオン病が疑われる場合ですが、塩浴はしない方が良いです。
塩浴が効果的という声もありますが、ネオン病の原因であるカラムナリス菌は塩水に耐性があります。
その為、治療で良く使う0.5%の塩浴は逆に菌を元気にし活性化してしまいます。
すると逆に病気を進行させてしまう可能性があるので、ネオン病が疑われる時は塩浴は行わず、薬浴での治療を行うようにしましょう。
不治の病とも呼ばれるネオン病ですが、発症してしまったら完治はしないのでしょうか?
ネオン病が完治したという事例は全くないというわけではありません。
ごくわずかではありますが、完治したという事例はあります。
しかし、初期症状の段階で治療を開始したもののみです。
群れから離れて泳いでいるとか体がちょっと白いかもとかいうぐらいの違和感で治療を開始したら完治する可能性は0ではないようです。
ネオン病はフレキシバクター・カリムナリスという細菌が原因で発病します。
カラムナリス病と同じ細菌なのですが、ネオン病の場合は体の奥の方で発症する病気です。
カラムナリス菌は水中の有機物を餌にしているので、水質が悪化すると爆発的に増え感染する確率が高くなります。
原因はカラムナリス菌ですが、実はもう一つ意外な原因もあります。
その原因とは魚の免疫力が下がっている事です。
水温や水質、ストレスなどで魚自体の免役力が下がっていると病原菌に対する抵抗力が弱まっている事がそもそもの原因です。
魚自体の調子が良ければ、少々の事で病気になるという事はありません。
病気が発見された当初はネオンテトラやカージナルテトラのみに現れる奇病としてこの名前がつけられました。
実は小型カラシン以外にもランプアイやメダカ類にも感染する事がわかっています。
さらにコリドラスやラスボラなどの発症も報告されています。
ネオン病の原因であるフレキシバクター・カリムナリスは酸素を好む細菌です。
小型の熱帯魚に発症するのは筋肉内であっても酸素が取り込みやすいからだと考えられています。
ネオン病は治療が困難で不治の病とも言われているので、まずは発病しないようにする事がとても大切になります。
ネオン病の予防の秘訣は魚にストレスを与えない環境を作る事です。
その為に水質悪化や水温の急激な変化に気を付ける事がとても大切です。
特に水質悪化は原因であるカリムナリス菌を増殖させる事になるので注意しましょう。
定期的な掃除と適切な水換えをして水質を改善する事で予防出来ます。
ストレスの原因は水質や水温以外にもあって、他にも他の魚にいじめられていたり、人が頻繁に行き来する場所だと熱帯魚はストレスを感じてしまいます。
治療が困難だからこそ、日々のメンテナンスが重要になってくるよ!!
ネオン病は感染力が高いので1匹発病したら他の個体もほぼ100%感染すると言われています。
それでは、ネオン病を発病したら水槽はリセットした方が良いのでしょうか?
結論から言うと『ノー』です。
リセットする事を考えるよりも、まずは環境を改善する事を考えましょう。
ネオン病が発病したという事は、水質が悪化していて魚の免疫力自体が下がっているという事です。
水換えと掃除を行いながら、様子を見ましょう。
水質悪化で魚自体が調子を崩している可能性が高いです。
水質を改善してあげる事で、魚の調子を回復させれば免疫力も高まり、ネオン病はうつりにくくなります。
リセットはデメリットの方が大きく、魚自体にも大きな負担がかかるのでおすすめしません。
基本的に薬浴ですが、完治は困難です。発病した魚を隔離し、感染拡大を防ぐ努力をしましょう。
ネオン病の病原菌のカラムナリス菌は25~30℃ぐらいで繁殖しやすいので、一般的な水温で飼育していると発生しやすい病気です。
水槽のリセットはデメリットの方が大きいのでおすすめしません。水換えと掃除をして環境改善に努めましょう。
いかがでしたか?
今回はネオン病についてご紹介しました。
熱帯魚の病気はいろいろありますが、ネオン病は発病したら数日でほぼ死んでしまうという非常に怖い病気です。
さらに1匹感染したら、他の生体もほぼ100%感染すると言われており、とても厄介な病気。
もし、発病してしまった場合は治療よりも、まず感染拡大を抑える事に力を入れてください。
発病している熱帯魚を即隔離して、他の魚にうつらないような環境を作り、環境の改善の為に水換えやフィルターの掃除・見直しを行ってください。
治療は困難なネオン病ですが、発病したらそのまま見殺しにするのではなく、ダメ元でも治療を行うようにしてください。
ネオン病だと思っていたものが実は違う病気という事も多く、完治する可能性もあります。
治療はグリーンFゴールドやエルバージュ、観パラDでの薬浴を行ってください。
私もネオン病をダメもとで治療して完治した事が何回かありますが、今から考えると違う病気だった可能性が高いと思います。
厄介な病気だからこそ、未然に防ぐ事がとても大切です。
その為には、熱帯魚達がストレスなく快適に暮らせる環境を提供してあげる事が一番の予防策になります。
面倒でも日頃のメンテナンスを怠らないようにしましょう。