【熱帯魚の薬浴】失敗しない!薬浴のやり方&戻し方
まずは呼吸がしやすい環境を作ってあげる事が第一だよ!!
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熱帯魚の病気にはいろいろなものがありますが、大体は体表やヒレに何らかの変化が見られます。
しかし、今回ご紹介するのは見た目ではなかなか判断出来ない病気『エラ病』。
季節に関係なく発症し、エラに細菌や寄生虫などが取り付いてしまった事によって、病気になってしまいます。
治療はエアレーションをして絶食、魚病薬による薬浴が効果的です。
熱帯魚がエラ病になるとどうなるのか?具体的な症状と治療法、さらに原因や予防する方法をご紹介します。
どうぞ、ご覧ください。
エラ病は見た目で判断しにくい病気ですが、早期発見すれば治療する事も可能です。
熱帯魚がエラ病になってしまった場合、どうなるのか具体的に見ていきましょう。
まず隅の方でじっとしてあまり動きません。
呼吸は早く、口で呼吸しているような感じになり、餌を食べても吐き出します。
見た目で判断出来ないので、この段階での発見は難しいのですが、もしじっとしている場所が注水部やエアレーションの周りなら、エラ病を疑った方が良いでしょう。
これは酸素が水に多く溶けている所で呼吸を確保する為にじっとしている可能性が高いからです。
さらに寄生虫が原因の場合は、体を石や水槽の壁に擦り付けるような行動が見られます。
この段階が初期症状なのですが、ここで発見・治療できれば、ほぼ助ける事が可能です。
水面近くで鼻上げ行動をしたり、水面でしばらく動かなくなったりします。
片方のエラだけで呼吸していたり、エラや口の開け閉めが早く、バック泳ぎをしたりします。
よく観察すると、エラの一部が白くなっていたり、出血していたり、小さな黄白色の付着物が見られたりします。
この段階だとエラ病は確定です。
早期治療してあげないと大変な事になります。
エラが開いたままになったり、逆に閉じたままになったりしている為、餌を食べる事が出来ません。
ゆっくりと無気力状態で泳いでいます。
エラの色が黒々していたり、白濁していたり、大きくなった寄生虫が見える場合もあります。
症状がさらに進行するとエラの一部が腐ってしまい、取れてしまう事も多いです。
寄生虫の場合、平衡器官にも寄生虫が入ってしまう事もある為、グルグル回るように泳いだり、ガラスにぶつかるように激しく泳いだりします。
そして、酸欠と体力の低下で体色はどんどん黒ずんでいき、最後は呼吸困難になってしまい、死んでしまいます。
エラ病は複数の原因でなる事が多いので、治療を行う場合は薬浴治療が基本です。
まずは呼吸困難で酸欠状態にある可能性があるので、エアレーションを強めにしてあげ、治療中は絶食します。
まずは呼吸がしやすい環境を作ってあげる事が第一だよ!!
ずっと絶食だと死んでしまうから、2~3日絶食してから餌を少量与えましょう。
薬浴に使う薬ですが、グリーンFゴールドやエルバージュなどが効果的です。
エラ病を発症した場合は水槽や石、アクセサリを全て洗い、水も入れ替えるようにしてください。
水質の改善が必要ですし、ろ過などの見直しも行った方が良いかもしれません。
塩浴が効果的という声もありますが、細菌が活性化するという声もあるので、塩浴はあまりおすすめ出来ません。
もし寄生虫が原因の場合は、デミリンやエルバージュが効果的です。
ただ、初期~中期症状の場合、原因の特定が難しい面がありますので、最適な薬を選びにくいのも事実です。
エラ病の治療ですが、3日~1週間ぐらいで考えてください。
原因によって使う薬が違うから気をつけてね!!とりあえずエルバージュが良いかも!?
エラ病の原因ですが、エラに細菌や寄生虫が付着する事によって起こります。
一番多いのがこのカラムナリス菌がエラの内部に寄生してしまって起こるケースです。
エラに小さな傷があり、そこからカラムナリス菌が入ってしまいエラ病になってしまいます。
この場合は過密飼育や水質の悪化などの可能性が高いです。
カラムナリス菌によるエラ病は、進行がとても早く、症状が出てから市販の薬で治療しても、病気の進行スピードに追いつかず、死んでしまうケースが多いです。
次に多いのが、ダクチロギルス・ギロダクチルスという寄生虫によるものです。
この寄生虫がエラから血液を吸います。
気付かずに放置してしまうと、体中の血液を全て吸い尽くされてしまい、死んでしまいます。
ダクチロギルス・ギロダクチルスは水槽に魚を導入したときについてくる場合がほとんどです。
すぐに死んでしまうわけではありませんが、早期発見・早期治療が出来れば、命を繋ぐ事が出来ます。
原生生物である繊毛虫類のサイクロキータ(トリコディナ)がエラに寄生する事もあります。
これはエラに寄生する前に体表に寄生する場合が多いので、発見しやすいかもしれません。
エラ病は見た目ではとてもわかりにくい為、発見が難しく手遅れになってしまう事が多いのが事実です。
治療をしなければいけないようになる前に、事前に予防する事が大切です。
寄生虫の場合は持ち込みがほとんどなので、魚を導入する時にトリートメントをする事で予防する事が出来ます。
カラムナリス菌は水質が悪化すると増殖するので、水換えや掃除などの定期的なメンテナンスを欠かさない事が大切です。
今回は命に関わる病気『エラ病』についてご紹介しました。
この病気のとても厄介なところは、見た目ではわからないというところです。
まず魚がじっとして動かないようなら、どこでじっとしているのかを確かめましょう。
エアレーションの周りだったり、注水部だったり、酸素が多そうなところにじっとしている場合は、エラ病を疑いましょう。
治療する場合はまず呼吸を楽にしてあげる為にエアレーションをし、餌の量を減らしエルバージュなどで薬浴してください。
早期発見・早期治療が出来なければ、呼吸困難で魚達は命を落とす事になります。
毎日観察していれば、少し様子がおかしいだけでも気が付く事が出来ます。
毎日餌をあげる時に、熱帯魚達の様子もしっかり見てあげるようにしましょう。