
【熱帯魚の不調に!?】塩浴のやり方と期間・戻し方
6分
あれ!?なんか熱帯魚の体に白い点がある!?なんだろう!?
熱帯魚飼育の中でもっともかかりやすいのが『白点病』という病気です。
熱帯魚の体表に小さな白い点が出来る病気で、感染力が非常に強く、放っておくとあっという間に水槽全体に広がってしまいます。
熱帯魚が白点病になるとどうなるのか?症状と治療法、原因、さらに予防する方法をご紹介します。
熱帯魚の体に白い点が出来る白点病の治療は、水温を上げるのと魚病薬による薬浴となります。
どうぞ、ご覧ください。
この白点病は熱帯魚が一番かかりやすい身近な病気です。
白点病はその名の通り熱帯魚のヒレや体に白い斑点が出来ます。
放っておくとどんどん点が増え、最終的には死んでしまいます。
さらに感染力がとても強いので、あっという間に水槽全体に広がってしまします。
それでは具体的な症状をみていきましょう。
熱帯魚はかゆがり、岩や流木などの硬いところに体を擦り付けるようなしぐさをするようになります。
このようなしぐさが見られたら要注意です。
白点病の可能性があるので、体をよく観察してみて下さい。
特にヒレがわかりやすいです。
1mm以下の白い粉の塊のようなものが見られるようなら、ほぼ確定なのですが、白い斑点が見られなくてもよく経過を観察してあげてください。
体にざっくり数えられる程度の白い点が見られます。
熱帯魚の呼吸は速くやり、元気がなくなり、餌を食べなくなったり、餌取りの輪から離れたりします。
この段階では病気が結構進行しているので、すぐに治療しましょう。
全身に粉をまぶしたように白い点が見られます。
熱帯魚は元気がなく、動かなくなり、苦しそうにしている姿が確認出来ます。
体の粘膜が広範囲で白濁してボロボロになり、最終的に死んでしまいます。
白い斑点が見られない段階では自然治癒もありえるのですが、白点病だと判断するのはとても難しいです。
経過を観察して白い斑点が目に見えるようになれば、すぐ対処してあげましょう。
白点病は早期発見・早期治療がとても大切です。
まずは白点病にかかっている熱帯魚を隔離してください。
隔離が出来たら、その隔離水槽の水温を28℃~30℃くらいに上げてください。
水温をいきなり上げてしまうと熱帯魚にとっても負担がとても大きいので、とにかくゆっくり上げましょう。
1日1℃くらいのスピードでゆっくり上げていってください。
水温を上げるのと同時進行で塩浴または薬浴を行います。
塩浴の場合は0.5%の濃度で治療していきます。
薬の場合『グリーンF』が効果的です。
これはあまり紹介されてないのですが、『ヒコサンZ』という薬がオススメです。
私はこれで治療します。
容量を間違えてしまうと大変な事になってしまうリスクがあるのですが、水草やエビへの影響が少ないです。
まずは白い点がなくなるまで1週間程度様子を見ながら治療を行ってください。
薬浴に使う薬は3~5日ぐらいで効果が薄れていくので、再度薬を投入してあげなければいけません。
薬浴、塩浴のやり方や注意点については別記事で詳しく紹介していますので、読んでみてください。
【熱帯魚の薬浴】間違ってない!?薬浴のやり方や戻し方、注意点
使う魚病薬はグリーンFかヒコサンZがおすすめ!!用法・用量はしっかり守ってね!!
白点病は治療しても再発して治らないという声をよく聞きます。
これは白い点が消えたらすぐに治療を終了している場合が多いです。
白点病の治療ですが、白い点が消えたら終わりではありません。
あとで詳しく説明しますが、白点病はサイクルがあり、白い点が消えた状態は次に寄生する準備をしている状態と考えてください。
その為、白い点が消えたら、あと1週間薬浴または塩浴を続けて様子を見てあげましょう。
また白い点が現れたりしなければ、治療完了となるので水温を元に戻し、水合わせをしてメイン水槽に戻してください。
この場合も水温を上げた時と同様に1日1℃ぐらいでゆっくりと戻してあげてください。
白い点が消えた後は再発しやすいから、もう1週間治療を続けて様子を見よう!!
白点病というのは、ウオノカイセンチュウという繊毛虫が熱帯魚に寄生する事で起こります。
このウオノカイセンチュウは水温25℃以下で活動が活発になり、30℃を超えると活動がほぼストップします。
ウオノカイセンチュウは寄生虫のような仔虫が宿主となる熱帯魚に寄生します。
熱帯魚から栄養を吸い取って仔虫から成虫になります。
熱帯魚に寄生するのはここまでです。
成虫になると熱帯魚の体表から離れ水中を漂い、繁殖の為のシストと呼ばれる休眠状態に入ります。
その後分裂を繰り返し繁殖し、仔虫を放出し、その仔虫が熱帯魚に寄生します。
ウオノカイセンチュウは約1週間のサイクルで繁殖を繰り返します。
もはや無限ループみたいな状態だね!!
熱帯魚の体表を離れて、また寄生する事を繰り返す為、あっという間に水槽全体に広がってしまいます。
白い点が現れるのは成虫になって熱帯魚の体を離れる直前です。
その為、白い点が消えたからといって治ったというわけではありません。
ウオノカイセンチュウが生体から離れてシストを形成して繁殖しているだけの可能性があります。
薬が効くのは成虫になって生体から離れてシストになるまでとシストから仔虫を放出して生体に寄生するまでです。
じゃぁ、熱帯魚の体に白い点がある状態では薬は効かないの?
そうだよ!!
だから、白い点が消えた後も治療を続けるんだね!!
白点病の原因でもあるウオノカイセンチュウは自然界に常駐しているので、完全に駆除する事は出来ません。
その為、予防する事が大切ですし、もし発病して完治出来たとしても、白点病が蔓延している水槽に戻しては意味がありません。
もし白点病にかかったら、なぜかかってしまったのかを理解しておく事が重要です。
例えば、水換えの時に水を大量に換えしすぎて、水温や水質が急激に変化したetc...
普段から熱帯魚にストレスがかかる環境を作らない事が大切です。
もし、水槽の中のほとんどの魚が発病してしまった場合は、水槽の環境の見直しが必要になってきます。
熱帯魚の体に白い点がつく病気は白点病だけではありません。
しかし、白点病は熱帯魚がもっともかかりやすい病気です。
白い点が見られたらまず白点病を疑った方が良いでしょう。
早期発見し、きちんと治療してあげれば彼らの命を救う事が出来ます。
まずは水温を上げて、塩浴や薬浴で治療していきます。
魚病薬はグリーンFやヒコサンZがおすすめです。
治療期間は白い点が消えてから1週間、様子を見ながら再発しなければ、治療を終了しましょう。