水槽の水換えの方法・頻度や量について
熱帯魚さん体に空気の泡つけて泳いでる!?もしかして卵!?
5分
熱帯魚さん体に空気の泡つけて泳いでる!?もしかして卵!?
違うよ!!どれガス病とか気泡病って呼ばれる病気だよ!!
うそっ!?どうしよ!?
魚の体に気泡が発生してしまう病気『ガス病(気泡病)』。
最悪の場合、血行が阻害されて死に至ってしまう非常怖い病気です。
熱帯魚がガス病になるとどうなるのか?具体的な症状と治療法、さらに原因や予防する方法をご紹介します。
実はガス病には2種類あるのですが、どちらにしても水槽の環境の改善が必要になります。
どうぞ、ご覧ください。
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ガス病は各ヒレや体表などに気泡が発生してしまう病気です。
見えるところだけでなく、魚のエラや血管などで起こる事もあります。
体表やエラの場合は魚の体に穴を開けてしまうこともあります。
特に体内、血管内に気泡が生じてしまうと血行が阻害されてしまう為、死に至るケースもあります。
このガス病には酸素ガス病と窒素ガス病(気泡病)の2つの種類があります。
それでは酸素ガス病について詳しくみていきましょう。
ヒレの血管や目の周り、頭部などに小さな気泡が生じます。
血管内に気泡が生じても血行を阻害してしまう事はほとんどありません。
この酸素ガス病で死に至るケースはあまりありません。
しかし、まだ幼魚の場合、腸やお腹の中に気泡が生じてしまうと浮力で水面に浮いてしまい、その疲労で衰弱したり、水面に魚体が露出し、乾燥してしまって死に至る事はあります。
酸素ガス病が発病するのは水中の溶存酸素量が200~300%以上の過飽和状態になった場合です。
エラなどから体内に取り込んだ酸素が遊離し、気泡になってしまいます。
酸素の過飽和状態は、水草や植物性プランクトンが光合成をしたり、能力の高いエアレーションによって多量の酸素が添加された事が原因で起こり得ます。
特に水温が高くなる夏や日差しが当り続ける晴れた日の午後から夕方にかけて発生する事が多いです。
一回エアレーションをやめてみよう!!
それでは窒素ガス病について詳しくみていきましょう。
別名気泡病とも言い、どちらかというと怖いのは窒素ガス病の方です。
ヒレの血管や目の周り、頭部などに小さな気泡が生じます。
窒素が血管や心臓、内臓などの流れを止めてしまう為、塞栓(気泡によって血管がふさがれてしまい、血流が遮断される事)になったり、眼球を押し出したりします。
浮き袋に空気が溜まりそのまま転覆病になってしまう事もあります。
血管内に気泡が詰まってしまうと体組織の壊死などを引き起こしてしまうので、あっという間に死に至ってしまいます。
最悪次の日には全滅してしまう事もあります。
窒素ガス病は死に至る流れになりやすいガス病です。
窒素ガス病は水中の溶存窒素量が120%以上になってしまうと発症してしまうと言われています。
エラなどから体内に取り込んだ窒素が遊離し、気泡になってしまい、それが血行を阻害してしまったりします。
飼育水の硝酸性窒素(硝酸塩など)の濃度が高い富栄養化状態だと窒素は過飽和状態になりやすい為、特にメンテナンスが行き届いていない水槽だと発症しやすくなります。
ガス病に関してはガス病になっている魚を治療するというよりも、水槽の環境を改善して過飽和状態を解消してあげる事が治療法になります。
まずは水換えを行ってください。
水換えはとてもシンプルな方法ですが、過飽和状態にある気体を放出し、飼育水の富栄養化も解消できるのでとても効果的な方法です。
さらに水深を深くするようにしてください。
水深を深くするというのは、水の量を増やす事になるので、単純に過飽和状態になりにくくなります。
水の量が増えるとその分溶存できる気体の量は増えますし、富栄養化の状態になるのにも時間がかかります。
水に溶存できる気体の量は一般的に水温が高ければ高いほど減少します。
その為、水温を下げてあげるのも効果的な方法になります。
しかし、急激な水温変化は魚にとってはストレスになってしまいますので、ゆっくりと下げてあげるようにしてください。
酸素ガス病の場合は、水槽の水草の量を減らしたり、コケを取ってあげると良いでしょう。
この病気は水槽の環境を改善してあげる事が治療になるよ!!
ガス病は予防がとても大切だと思います。
特に怖いのは致死率が高い窒素ガス病の方ですが、実は水槽飼育ではあまり発生しない病気でもあります。
窒素が過飽和状態になるという事は、基本的に水槽が富栄養化状態にある場合が多いです。
つまり、点検や掃除、水換えを定期的に行い、飼育環境を適切に保っていれば発症しにくいという事になります。
きちんと管理されている水槽ならなりにくいっていう事です!!
酸素ガス病の場合は、わかりにくいのですが、死に至るケースは少ないので、早期発見し対応すれば、大丈夫です。
もし魚に気泡がつくようなら、すぐエアレーションを見直し、水草を育成している場合は水草を減らすようにしてください。
今回はガス病についてご紹介しました。
ガス病には酸素が原因のものと窒素が原因のものがあります。
後者の場合は致死率が高いので注意が必要なのですが、しっかりと管理されている水槽では起き難い病気でもありますので、日頃メンテナンスを怠らないようにしましょう。
ガス病はちょっと発見しにくい面があるのですが、発生してしまうと厄介な病気だと思います。
ガス病になっているのを発見したら、すぐに水槽の環境を改善してあげましょう。