水槽のろ過の仕組み!!生物ろ過とバクテリア
でもろ材って種類が多すぎて、どれを選んだら良いのかわからない!?
11分
ろ材とは、フィルターなどの中に入れて使うもので水槽のろ過の中枢を担うものです。
アクアリウムをやっているとよく耳にする言葉だと思います。
フィルターの中には白や黒の綿またはスポンジみたいなものが入っていたり、変な形の石?みたいなものが入っていたりしますよね?
あれがろ材です。
でもろ材って種類が多すぎて、どれを選んだら良いのかわからない!?
そんな皆さんもおられるのではないでしょうか?
この記事ではろ材の種類や選び方、種類別に3つずつ厳選9選のおすすめのろ材をご紹介します。
ろ材選びに迷ったら、物理ろ材と化学ろ材はコスパ重視、生物ろ材はリング状のセラミック素材のろ材を選びましょう。
ろ過の仕組みについては別記事にまとめていますので、読んでみてください。
それではいってみましょう。
<広告>
ろ材とは、フィルターなどの中に入れて使うもので水槽のろ過の中枢を担うものです。
ろ材には物理ろ材・生物ろ材・化学ろ材(吸着ろ材)の3種類があります。
実はこの3種類のろ材は同じろ材というものなのに、担っている役割が違うんです。
えっ!?そうなの!?
うん!!それぞれ違う目的があって、違う役割を担っているんだよ!!
物理ろ材は大きなゴミを取る、生物ろ材は有害物質をほぼ無害にする、化学ろ材は有機物を取り除くという役割を担っています。
それぞれのろ材について選び方や素材、さらにおすすめのろ材など詳しくみていきましょう。
まずは生物ろ材から見ていきましょう。
生物ろ過を担うろ材になるのですが、最も重要なろ材と言えます。
生物ろ過は簡単に言うと有害物質をバクテリアの力でほぼ無害のものにするろ過です。
そのバクテリアの棲家になるのがろ材です。
生物ろ材には形や素材により、メリット・デメリットがあります。
ろ過バクテリアの棲める場所が多ければ多いほど、生物ろ過の能力は高くなります。
その為、生物ろ材を選ぶ上で重要になるのは、バクテリアの棲家が多いかどうかという事になります。
そこで出てくるのが表面積という言葉です。
表面積が広ければ広いほどバクテリアの棲家も多くなるので、生物ろ過の能力が高くなるんです。
表面積が多いもの?
結局どんなろ材を選んだらいいの?
結論から言うと、生物ろ材選びに迷ったら、リング状のセラミックろ材を選ぶと良いでしょう。
ただし、生物ろ材には水質に影響を与えるものも多いので、その点は注意して購入する必要があります。
生物ろ材にはいろいろな形のものがあり、素材もいろいろなものがあります。
もっと詳しくみていきましょう。
生物ろ材の形には以下のようなものがあります。
この3種類が一般的ですが、他にもペレット状やマカロニのようなものなどいろいろな形のものが存在します。
ボール状はリング状より高いろ過能力を発揮してくれますが、メンテナンスが必要になります。
その為、初心者の方には扱いやすいリング状のろ材がおすすめです。
生物ろ材は頻繁に変えるものではないので、少し高くても性能の良いろ材を選ぶと良いでしょう。
それでは素材による違いについて見ていきましょう。
セラミック、麦飯石、ゼオライトなどが素材としてはおすすめです。
バクテリアの棲家を増やす為には表面積が広いろ材を選ぶ事が大切。
しかし、この表面積というのは、見た目だけの話ではなく、素材に開いている穴の多さで決まります。
表面に小さな穴がたくさん開いている性質の事を多孔質と言います。
セラミックや麦飯石、ゼオライトは多孔質な素材なのでバクテリアの定着が起こりやすいんです。
それではおすすめの生物ろ材をご紹介します。
3つ厳選してみましたので、生物ろ材選びで迷っている方はぜひ参考にしてください。
パワーハウス製のろ材は水族館やショップでも多く使われています。
ソフトタイプといっても柔らかいわけではありません。
ろ材によってはpHを上げてしまうものが多いのですが、このパワーハウスのソフトタイプはpHを下げ、水質を弱酸性に保ってくれるのでおすすめです。
とてもメジャーな商品で、バクテリアの定着しやすく、水質への影響がないろ材です。
ボールタイプのろ材なのですが、耐久性が高く、水洗いで簡単に洗浄できお手入れが楽なのでおすすめです。
メックはリング状のろ材で耐久性も良く割れにくいのが特徴です。
リング状なので目詰まりを起こしにくく、pHやGHに全く影響を与えないのでおすすめです。
一般的にろ過とは細かい穴の開いた素材でいらないものを取り除く事を言いますよね。
これが物理ろ過。
アクアリウムで物理ろ過とは、フンや食べ残しの餌などゴミをこし取る事です。
ろ過の最初の段階で使用される事が多いのですが、これは他のろ材の目詰まりを防ぎ、ろ過効果をより高める為なんです。
物理ろ材は基本的に消耗品です。
頻繁に洗浄、交換が必要になるろ材なので、コスパ重視で良いでしょう。
基本的にはフィルターにあわせたものが販売されていますので、物理ろ材についてはそのフィルター専用のものを使うのがおすすめです。
専用のものでなくても、簡単にハサミでカットしたりなどの加工ができるので、使いやすいものを選ぶと良いでしょう。
フィルター内部に設置する場合が多いのですが、フィルターの吸い込み口に付けるスポンジもこの物理ろ材になります。
物理ろ過のろ材を選ぶ上で、目の粗さも重要です。
目の粗いろ材は大きなゴミを取り、目の細かいろ材は細かいゴミをこし取るので、目的に合ったものを選びましょう。
物理ろ材には基本的に2種類の素材があります。
おすすめの物理ろ材を3つ厳選してみました。
物理ろ材についてはお使いのフィルター専用のものがおすすめですが、専用のものがない場合や違う物理ろ材を使ってみたいという方は参考にしてください。
耐久性にはやや劣るのですが、柔らかくて扱いやすく、折り曲げて使う事も出来るので、フィルター内にセットしやすいです。
カットもしやすく、どんなフィルターにも合わせやすい点とリーズナブルな点がとてもおすすめです。
60cmの上部フィルター用のろ過マットなのですが、ハサミで簡単に加工出来て、他のフィルターでも簡単に使用出来ます。
耐久性が高い高密度なマットで、通水性を損なわず高い物理ろ過能力を有しているのでおすすめです。
洗って繰り返し使えるとても丈夫で耐久性の高いマットです。
若干目が粗く、細かいゴミが取り除けない点がありますが、何度も洗って使える点がとても経済的なのでおすすめです。
化学ろ過は別名吸着ろ過とも呼ばれているろ過です。
化学ろ材は飼育水に含まれる黄ばみや悪臭の素を吸着・除去する能力を持つろ材です。
化学ろ材は消耗品なのでコスパ重視、フィルターによっては専用のものが売られているので、それを使用するのがおすすめです。
ある程度使用していると吸着能力が落ちるので、定期的の交換が必要になります。
化学ろ材には物理ろ材としての役割も果たしているもの(色の黒いスポンジなど)も多いです。
化学ろ材ですが、薬浴やブラックウォーターなどの場合、有効な成分も吸着してしまうので使用出来ません。
化学ろ材も基本的に2つの素材があります。
おすすめの物理ろ材を3つ厳選してみました。
基本的に使用しているフィルター専用のものがある場合はそれを使用するのがおすすめですが、ない場合や水を透明にしたいという方は参考にしてみてください。
流木のアク抜き用の商品なのですが、黄ばみやアクを取る能力にとても優れている化学ろ材です。
高性能な化学ろ材でパックになっていて丈夫で使いやすいのでおすすめです。
お茶のパックのように活性炭を不織布でパックした商品です。
上部フィルターに3連のまま敷いて使う事も出来ますし、1つずつ切り離して使う事も出来ます。
使い勝手がとても良い点とリーズナブルな点がおすすめです。
ヤシの実から作られた活性炭を使用した商品です。
10袋セットになっている為、長く使えてリーズナブルなので、おすすめです。
ここまで3種類のろ材についてご紹介しましたが、実際どの順番で使うの?という方もおられると思います。
基本的に物理ろ材(粗め)→生物ろ材→物理ろ材(細め)→化学ろ材の順番にしてください。
物理ろ材が1つしかないという場合は、物理ろ材を最初(出来れば粗め)にしましょう。
ある程度ゴミを取っておかないと、生物ろ材を通った時に目詰まりを起こしやすくなります。
ろ過で最も重要な役割を担っている生物ろ過は、ろ過バクテリアが定着していなければ機能しません。
ろ過バクテリアの定着には水流が必要で、目詰まりなどで水流が滞ってしまうとろ過バクテリアは死滅してしまいます。
生物ろ材を2種類使う場合は、通水性の良い方が先になるようにしてください。
化学ろ材については必ずしも使う必要はありませんし、ブラックウォーターの場合は使ってしまうと水が透明になってしまいます。
ろ材は基本的に消耗品だと考えてください。
設置したらずっと使えるわけではありません。
環境や製品などによって違いますが、結論から言うと目詰まりしたら洗浄、効果がなくなったり形が崩れたら交換と考えてください。
ろ材の寿命はそれぞれのろ材によって違います。
ろ材というのは、設置して終わりではなく、汚れてきたり目詰まりを起こしたりする為、定期的なメンテナンスが必要になってきます。
メンテナンス?何をしたらいいの?
基本的に洗浄するんだけど、そんなにゴシゴシ洗ったりする必要はないよ!!
えっ!?そうなの!?
一生懸命汚れを落とそうとするのは良くないよ!!
生物ろ材ですが、基本的に目詰まりするまでは何もしなくて大丈夫です。
生物ろ材は使い込む事でバクテリアが定着していきます。
頻繁に洗浄したり交換したりすると、せっかく定着したバクテリアをダメにしてしまっているようなものです。
その為、生物ろ材は基本的にいじらないようにしてください。
私もこの生物ろ材については半年以上何もしないなんて事もよくあります。
目詰まりしたり、形が崩れてしまった時は仕方がないので洗浄や交換をします。
生物ろ材を洗浄する時は、バケツなどにろ材を取り出して、水で軽くすすぐ程度にしてください。
ろ材にはバクテリアが定着しているので、ゴシゴシ洗ったりしたらいけません。
ろ材についた汚れを取り、通水性を回復させてあげるぐらいで十分です。
この時に使う水ですが、基本的には飼育水を使うようにしてください。
水道の水でも大丈夫という意見もありますが、水道水には塩素などが含まれている為、少なからずバクテリアにはダメージがあるはずです。
その為、基本的には飼育水を使用するのがベストです。
物理ろ材は消耗品です。
物理ろ材は汚れてきたり、目詰まりをするようになったら、洗浄をしてください。
洗浄する場合は、軽く汚れを取る程度にし、洗浄しても汚れが落ちなくなったら交換してください。
生物ろ材は洗浄せずに交換しても問題はありません。
私は基本的に洗浄せずに交換しています。
理由は簡単で、洗浄しても元の能力を取り戻せるものはないからです。
化学ろ材についてはメンテナンスの必要はありません。
性能が落ちたら交換してください。
いかがでしたか?
今回はろ材についてご紹介しました。
ろ材はアクアリウムでとても重要なろ過の中枢を担うものです。
ろ材には物理ろ材、生ろ材、化学ろ材の3種類があります。
物理ろ材と化学ろ材はコスパ重視で選んで大丈夫です。
最も重要な生物ろ材は多孔質な素材のものを選びましょう。
生物ろ材は種類が多いので、迷ったらリング状のセラミック素材のろ材を選びましょう。
ろ材はあまり頻繁に交換や洗浄をしない方が良いです。
目詰まりしたり、形が崩れてしまった時に洗浄・交換するようにしてください。
もしろ材選びで迷っているという方はおすすめした9つのろ材を試してみてください。