【やり過ぎ注意!!】熱帯魚の餌の頻度や量はどれくらい?
小さな命だから大切に!!熱帯魚の稚魚の育て方
7分
熱帯魚を飼育していると「子供を生みそう!!」「子供が生まれた!!」そんな時が必ず訪れます
しかし、稚魚をきちんと育てる事が出来ず、死なせてしまったという悲しい経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
熱帯魚の赤ちゃんが生まれたら終わりではありません。
生まれてきた小さな命を元気な成魚に育ててあげるまでが繁殖です。
今回は熱帯魚の稚魚が生まれた場合の環境の作り方、用意するもの、餌やりなど稚魚を育てる事についてご紹介します。
どうぞご覧ください。
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稚魚を育てよう!!
熱帯魚を飼育する上で、繁殖はひとつの楽しみですし、醍醐味でもあります。
しかし、稚魚が孵化して終了ではありません。
数ミリの小さな命を元気で立派な成魚に育てるまでが繁殖です。
小さな命を立派に育て天寿を全うしてもらう為には、ある程度の知識が必要です。
熱帯魚にはたくさんの種類がいます。
卵を産んで稚魚が孵化するものもいれば、魚の形で稚魚が生まれてくるもの、親が子供を守る種類もいれば、守らない種類だっています。。
親魚が稚魚を食べてしまうような熱帯魚もいるんです。
その為、熱帯魚の稚魚を育てる為にはある程度の環境を作ってあげなければいけません。
環境を作ってあげないと卵や稚魚は一瞬にして他の熱帯魚の餌になってしまいます。
稚魚の飼育に関しては『自然繁殖』と『隔離繁殖』の2つがあります。
自然繁殖で稚魚を育てる
自然繁殖で稚魚を育てるとは、自然のそのままで飼育するという事です。
「じゃぁ、環境を作る必要はないじゃん」っと思うかもしれませんが、そうでもありません。
親魚が稚魚を守るタイプの場合はそこまで気にする事はないのですが、卵や稚魚を産んだらほったらかしの熱帯魚の場合、捕食されてしまう可能性が高いです。
熱帯魚にとって口に入るサイズのものは餌なので、稚魚ももちろん餌になってしまいます。
その為、自然繁殖で稚魚を育てる場合もある程度の環境作りが必要になります。
用意するもの
自然繁殖で稚魚を育てる場合、用意するものは水草や流木などです。
自然の環境で育てるので、特に変わったものを準備するという事はありません。
あとは稚魚用の餌を準備してあげましょう。
自然繁殖の場合の環境作り
自然繁殖の場合の環境作りですが、大切な事は稚魚が隠れられる場所をたくさん用意してあげる事です。
隠れる場所を準備してあげなければ、小さな水槽の中で稚魚達が逃げる場所はありません。
あっという間に他の熱帯魚の餌になってしまいます。
その為に、水草や流木などを入れてあげて、稚魚が隠れる場所をいっぱい準備してあげましょう。
自然繁殖での稚魚の育て方
自然繁殖で稚魚を育てる場合、環境を作ってあげたら、あとは自然にまかせましょう。
もちろん、ある程度稚魚が捕食される事は覚悟してください。
多かれ少なかれ捕食されるのはしょうがないです。
あとは稚魚達に餌をあげるだけです。
隔離して稚魚を育てる
隔離型の繁殖は、親魚や他の魚と稚魚を隔離して育てる方法です。
この方法の場合、稚魚が捕食されずに育つ可能性がとても高くなります。
卵や稚魚を産んでほったらかしにする熱帯魚の場合は良いのですが、親魚が稚魚の世話をする種類の場合は自然繁殖の方が良いです。
用意するもの
隔離用の水槽が必要になってきます。
仕切り板で水槽を仕切って隔離する方法もありますし、別の水槽で育てる方法もあります。
『産卵ケース』という同じ水槽で、稚魚を育てるケースも売られているので、それを使うのが良いでしょう。
しかし、吸盤で固体するタイプのものは、吸盤が外れてしまう事があるので、あまりおすすめしません。
あとは稚魚の餌を準備してあげてください。
隔離する場合の環境作り
稚魚や卵を他の熱帯魚や親魚と隔離すれば、環境作り完了です。
基本的に稚魚は隠れる習性を持っているので、ウィローモスなどの水草を少し入れてあげると良いでしょう。
隔離しての稚魚の育て方
メスのお腹が大きくなったら産卵ケースを設置し、その中にお腹が大きくなったメス、卵を産むタイプの魚の場合はオスも一緒に入れましょう。稚魚を産むタイプの熱帯魚の場合、稚魚が生まれてから隔離してもOKです。
親が稚魚または卵を産んだら、親魚に食べられてしまわないように、親魚を元の水槽に戻してあげましょう。
孵化して数日は稚魚に餌を与えてはいけません。
稚魚が孵化して2~3日経ってから初めて餌を与えます。稚魚の餌についてはあとでご紹介します。
稚魚が他の魚に食べられないような大きさになったら(約2cmぐらい)、元の水槽に戻してあげましょう。
稚魚の餌やり
生まれたばかりの稚魚は、まだ体も小さいので当然口も小さく、親魚と同じ餌は大きすぎて食べることは出来ません。
ほとんどの熱帯魚は生まれた直後、ヨークサックと呼ばれる栄養袋を持っています。
稚魚は最初の2~3日はこのヨークサックの栄養分で成長する為、あまり泳ぎません。
ヨークサックの栄養分を消費したら、餌をとる為に泳ぎ始めます。
稚魚が泳ぎまわり始めたら、餌を与えましょう。
熱帯魚の稚魚の餌として代表的なものは『ブラインシュリンプ』と『インフゾリア』です。
あとスポイトを用意しておいてください。
ブラインシュリンプ
小型の甲殻類ですが、餌になるのは孵化して間もない幼生です。
栄養価が高い事で有名です。
熱帯魚ショップなどで売られていますが、幼生を冷凍保存したものと卵の状態で売られているもの、培養してあるものがあります。
冷凍保存のものは解凍してそのまま与えれば良いです。
粉のようなものに関しては卵を乾燥させて休眠状態にしたものなので、孵化させる必要があります。
その場合、温度28℃ぐらいの塩水(濃度2~3%ぐらい)に入れて、エアレーションをしてあげてください。
卵は約24時間で孵化します。
孵化直後が一番栄養価が高いので、孵化したらすぐあげましょう。
インフゾリア
稚魚が小さい場合、ブラインシュリンプが大きすぎて食べられませんので、まずインフゾリアを与えてください。
インフゾリアとはミジンコやゾウリムシなど動物性のプランクトンの総称です。
肉眼で見る事が出来ないくらい小さい微生物です。
自分で採取するのは手間なので、売られているものを購入して使う事になると思います。
ブラインシュリンプもインフゾリアもスポイトで水ごと吸い込んで、ピュッと吐き出して与えてあげてください。
体が大きくなって親魚と同じ餌が口に入るようになったら、親魚と同じ餌を与えるようにしてあげましょう
その他にも稚魚用の人工餌も売られています。
比較的安価ですし、手間がかからないので、忙しい方には人工餌がおすすめです。
稚魚の餌やりの回数は?
稚魚が泳ぎ始めたら餌を与えるのですが、普通の成魚の餌やりとはちょっと違います。
別記事で「餌のあげすぎにメリットはない」とご紹介していますが、これは成魚の場合です。
稚魚は大きな魚と違って、食べれる量も少ないですし、食いだめする事も出来ません。
稚魚を元気に大きく育てる為には出来る限り食べたい時に餌がある状態を作ってあげる必要があります。
しかし、一度に餌をたくさんあげるのではなく、少量を数回に分けてあげるという感じです。
稚魚の餌に関しては1日に3~5回程度、稚魚達が1分間で食べ切れるぐらいの本当に少ない量にしてください。
餌の回数が少なくても、量が少なくても、死んでしまう事はありませんし、その分稚魚の成長もゆっくりになるだけです。
逆に人工餌のあげすぎると、水質が悪化して死んでしまう可能性を高めます。
稚魚達は飼育水の中の微生物なども食べていたりしますので、餌が残ったりしないように様子を見ながら餌やりをしましょう。
まとめ
いかがでしたか?
繁殖は熱帯魚を飼育する上で楽しみの一つです。
卵を産んだり、稚魚が生まれたりしたら終わりではなく、元気な成魚に育て上げるまでが繁殖です。
隔離してあげる事で稚魚の生存率は格段に上がり、確実に育てる事が出来ます。
自然繁殖の場合は捕食される可能性がとても高く稚魚の生存率は低くなります。
自然繁殖は残酷に感じるかもしれませんが、そもそもそれが本来の姿です。
水草の陰からチラッと顔を見せた稚魚の姿は、驚きと喜びがあり、自然界で必死に生きていく小さな姿には感動します。
どちらが良いというのはありません。
稚魚達は親魚と同じ餌は食べられないので、別の餌を準備してあげる必要があります。
餌はしっかりあげた方が良いのですが、あげすぎによる水質悪化の方が危険なので注意しましょう。
繁殖が難しい種類の魚もいますが、簡単な魚もいます。
稚魚はビックリするぐらいどんどん大きくなっていきますよ。
繁殖はアクアリウムの一つの醍醐味なので、ぜひ挑戦してみてください。