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【熱帯魚の病気の治療】ココア浴の効果とやり方

7分

熱帯魚が病気の治療として薬浴と塩浴以外にも、『ココア浴』というものがあります。

エロモナス病の初期症状などには効果があり有効な場合もありますが、失敗例もあります。

あくまでも民事療法なので、行う場合は自己責任になりますが、不治の病に効果が期待出来ます。

今回はそんなココア浴の効果とやり方ご紹介します。

やり方を間違えると逆効果になってしまいますよ。

どうぞ、ご覧ください。

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そもそもココア浴ってなに?

ココア浴のメリット・デメリット

熱帯魚の病気の治療といえば、薬浴や塩浴などが一般的です。

他にも実はココア浴という治療法があります。

「ココア浴って、飲むあのココアでも入れるの?」と思われる方もおられると思いますが、その通りです。

あの飲むココアを入れて、熱帯魚の病気の治療をします

あまりにも斬新でビックリしちゃうような方法ですよね?

でも、ココアだったら何でも良いという訳ではなく、純ココアというものを使います。

病気が完治したという記事もあれば、信憑性にかけるというものあります。

実際に私もこのココア浴で熱帯魚の病気が完治した事がありますが、賛否両論ある方法なので、やる場合は自己責任で行う覚悟が必要です。

ココア浴で治療が期待できる病気

ココア浴はどんな病気の治療にも使えるという訳ではありません。

このココア浴ですが、松かさ病、腹水病、ポップアイなどエロモナス病や転覆病には特に有効と考えられています。

しかし、赤く腫れただれてしまうほど症状が進行してしまうと悪影響という意見もあります。

ココア浴の殺菌作用や腸と運動を促進する作用で、体表はもちろんの事、腸内にまで潜り込んだエロモナス菌も排出する事が期待されます。

さらに消化系の内臓が弱った時や便秘にも効果が期待出来ると考えられています

ココア浴に必要なもの

ココア浴ですが、基本的には隔離して行うので、小さな水槽かバケツ、冬場ならヒーターが必要になってきます。

  • 純ココア
  • エアレーション
  • カルキ抜き
  • 計量スプーン

必要な物はこれぐらいです。

最悪純ココアだけでも準備しておけば、すぐにココア浴が始められます。

温度計やスポイトなどがあるとやりやすいかもしれません。

基本的に小さい容器に隔離して行う為、病気の熱帯魚が酸欠にならないようにエアレーションは強めにしましょう。

ココア浴の注意点

ココア浴を行う場合は砂糖などの余分なものが一切入っていない『純ココア』を使ってください。

実際に飲むココアには砂糖やカゼインなどの成分が含まれていますが、熱帯魚達にとっては有害です。

必ず純ココアを使うようにしましょう。

さらにココア浴を行う場合は、病気の魚を隔離するようにしましょう。

ココアには殺菌作用があるので、水槽にココアを入れてしまうとバクテリアや水草などに悪影響を及ぼします。

あとはろ過フィルターは使わないようにし、活性炭などを使用している場合は取り除いてください

ろ過フィルターや活性炭はココアの成分を吸収してしまうので、不要です。

ココア浴のやり方と期間

まずは隔離する用の容器に26℃ぐらいの水を入れ、カルキ抜きをします。

そこに純ココアを入れ、よく溶かします。

ココアの量ですが、10リットルの水に対して1~2gで、人によっては塩を足す人もいます。

あとは水合わせをして、病気の熱帯魚をココア浴をする容器に移して完了です。

ココア浴をする期間は糞が出たときが目安ですが、3~7日間ほど行い、もし効果が見られないようなら、他の治療法に考えましょう。

ココア浴中はココアにタンパク質が豊富に含まれているので、餌を与える必要はありません

ココア浴をすると大量の糞が出ますので、水質は悪化しやすくなります。

ろ過フィルターを使用しない為、基本的に水換えは毎日、水換えのダメージが心配な場合は3日に1回容器の半分の水を換えるようにしてください。

ココア浴のメリット・デメリット

ココア浴のメリット・デメリット

賛否両論あるココア浴のメリット・デメリットについて詳しくみていきましょう。

メリット

まず最大のメリットは材料が身近で安く済む事です。

ココアなので、スーパーなどで売ら普通に売られていますし、実際に治療に使う量はとても少ないので1回あたり100円以内で済みます。

熱帯魚への影響も少ないですし、ココアなので人間が触れても全然大丈夫です

食材なので、私達が触れても何の危険性もありませんし、成分からみても薬浴に使う薬よりは熱帯魚への影響も少ないと思います。

デメリット

デメリットはなんといっても水の色です。

ココアを溶かした水なので茶色く濁っていますし、熱帯魚が観察しにくくなります。

ココアには殺菌作用があるので、バクテリアにはダメージがあります

さらに科学的根拠や効果の実証がないので、あくまで民事療法です。

ココアに含まれる成分と効果

ココア浴にはどんな効果があるのでしょうか?

それはココアの成分に注目すると、どんな効果があるかよくわかります。

しかし、動物や人間に対しては科学的根拠がありますが、魚については研究が進んでいません。

ポリフェノール

ポリフェノールには発がん性物質や老化を抑える抗酸化作用があります。

さらに腸を整えてくれる整腸作用があります。

タンパク質

タンパク質は熱帯魚達にとっては大切な栄養です。

いつも与えている餌も多くのタンパク質を含んでいる為、ココアは餌の代わりとなります。

カリウム

カリウムにはエネルギー代謝のアップ腸の運動を促進する効果があります。

ココアはカリウム含有量が約3%ととても豊富に含まれています。

カテキン

カテキンの効果についてはある程度予想がつく方もおられるのではないでしょうか?

カテキンには菌の活性を抑制する作用殺菌作用があります。

オレイン酸

オレイン酸には魚の消化器官に溜まったガスを抜く作用があります。

さらに悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やしてくれる効果があります。

エラにココアが詰まってしまったら?

ココア浴をしているとエラにココアが詰まってしまう事があります。

これはもちろん熱帯魚にとっても悪影響です。

もしココアがエラに詰まってしまったら、まず水温を上げてください

水温を上げる事でココアが溶けやすくなります。

さらに水換えをする事でココアの濃度が下がり溶けやすくなりますし、エアレーションで水流を作ってあげるとココアが取れやすくなります。

薬浴や塩浴との併用は?

薬浴や塩浴との併用は?

ココア浴と薬浴・塩浴との併用についてはあまりオススメしません

個人的には、併用する事は出来ないと考えた方が良いのかなと思ったりもします。

実際にココアと薬の成分が反応して熱帯魚にとって有害なものになったという報告はないようです。

観パラDとの組み合わせが良いとか、塩を入れた方が良いとか悪いとか、いろいろな意見があります。

これはココア浴自体が科学的根拠と実践が不十分な方法なので、このような意見の違いなども出てきます。

その為、薬浴や塩浴との兼用はしない方が無難です。

まとめ

いかがでしたか?

今回は斬新でビックリするような病気の治療法『ココア浴』をご紹介しました。

ココア浴に使うココアは何でも良いという訳ではなく、必ず『純ココア』を使用してください

水温が低いとココアの成分が固まってしまい、腸閉塞やエラ詰まりの原因になりますので、水温の低下はとにかく気をつけて行ってください。

実際、私はこのココア浴で腹水病が治療できた経験を持つので、効果はあると感じています。

実際にやってみると大量の糞が出るので、それと一緒に悪い菌も外に出てしまうんだろうなと思います。

しかし、科学的根拠のない民事療法ではあるので、やる場合は自己責任という覚悟は持っておいた方が良いでしょう。

もしご自身の治療方針と合致するようなら取り入れてみてください。

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